No.014
【伊丹章のボートフィッシング・ナビ】
「釣れる時に、釣れる魚を狙う!」タイラバ編

この【伊丹章のボートフィッシング・ナビ】では、
ボートフィッシングの魅力を多くの皆さんにお伝えするべく、
毎回さまざまな場所、さまざまなターゲットを狙って釣行していきます。
エントリーユーザーからベテランアングラーまで、
少しでも参考になれば幸いです!

 
「みなさん!快適なボートフィッシングを楽しんでいますか」
こんにちは。フィッシングナビゲーターの伊丹 章です。

さて、今回から全3回にわたる連載のテーマは、
ズバリ「釣れる時に、釣れる魚を狙う」!
せっかくの休日を使って海に出るのですから、
一つのターゲットを狙い尽くすだけではなく、
状況を判断して、確実に釣果を残すことも大切です。
 
「釣れる時に、釣れる魚を狙う」──瀬戸内をベースに、
このテーマで実際に海に出てみました。
パート1は「タイラバ編」です。

さて、今回お邪魔したのは、
岡山県牛窓の「ニシナマリン」(https://nishina-marine.com/)さん。
こちらから出船して、瀬戸内でのフィッシングのスタートです。
ボートオーナーの小田さんに協力いただき、
ヤンマーのフィッシングクルーザー「EX30B」で海に出ます。

釣行時の海上天気予報は、
「くもり時々晴れ/26度/西の風5m/s」
暑くもなく寒くもなく、快適な釣り日和になりそうです。

牛窓から走ること数十分。
小豆島の東側ポイントに着いたら、
まずボートのトモ(船尾)に付いている帆のようなものを引き上げると……
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これは「スパンカー」(リガ―マリンエンジニアリング社製)
これを使うと、ボートが船首を風上に向けて立ってくれます。
 
スパンカーがあれば、ジギングやタイラバでの釣りをしている最中も、
頼りになること間違いなし。
あとは風の強さに合わせてアクセルワークを調整していけば、
風によるボート流れを消していくことができますよね。
 
ボートが風下に流されないようになると、
竿先から垂れたラインが真下に立ってくれることになります。
誰もが狙ったポイントにルアーや仕掛けを入れやすくなりますし、
左舷でも右舷でも釣りがしやすくなります。

まずは、四季を通して人気のあるターゲット、瀬戸内のマダイ狙い!
タックルは……
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感度の良いカーボン製のフルソリッド
(竿先まで中空部分がなくカーボンが詰まっており、細い仕上がり)の
タイラバ専用ロッド(メジャークラフト「FULLSORI(フルソリ)」)(https://www.majorcraft.co.jp/roditem/11010)に、
 
カウンター付きのベイトリール(メジャークラフト「スパルタン MX IC」)(https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/boat_rl/18spartan_mx_ic/index.html)を装着。

PEライン0.8号に、リーダーはフロロカーボンラインの4号を約2m、その先には
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コストパフォーマンスに優れたメジャークラフトのタイラバ「鯛乃実」
(写真左:https://www.majorcraft.co.jp/luretop5)のTGモデルを使います。
*「TG」とはタングステン素材の略。

鉛素材よりもタングステン素材のほうが比重が重いので、
例えば同じ重さの80gで比べると、タングステン素材のほうがシルエットが小さく、
潮抵抗も少ないので沈下速度が速く、海底も感じやすいなどなど、いろいろと利点があります。

写真中央は交換用ネクタイ「替乃実TG」、写真右は交換用ヘッド「タイ乃替」。
いろいろなカラーや種類を、予備で用意しておきます。

さあ、いよいよタイラバを海底まで落として、リールを一定の速度で巻いていくと……
伊丹:「力強いアタリ! HIT!」
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伊丹:「この魚は細いよ~、なんだ~?」
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水面まで来てからさらに暴れてくれて、魚とのやり取りを存分に楽しませてくれます。
伊丹:「見えた~!」

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伊丹:「良いサイズのサバをGET! 「鯛乃実」で釣れるのは、タイのみにあらず~」

今回のキャプテンは、「EX30B」(ヤンマーのフィッシングクルーザー)のボートオーナーの小田さん。
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小田:「伊丹さん! 実は僕にも乗ってるんですわ~」
伊丹:「あ、ホントだ! 引きは、どうです?」
小田:「そんなに大きくはないけど、タイやな」
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小田さんが、「EX30B」のアフトデッキ(後部デッキ)に
オプション装備した「2カ所操船システム」を活用し、
狙っている瀬の上を流れるように自ら操船して仕留めた1尾!
まさに、“釣れたではなく、釣った魚”ですね。お見事!
ボートオーナーとしては、最高にうれしい瞬間です。

伊丹:「このポイントの潮の流れがまだ弱いうちに、タイを釣っておきたいですね」
小田:「伊丹さん、このワームをフックに付けてごらん」
と、最近好調なクリアカラーのストレート形状のワームを差し出してくださいまして、
さっそく付けてみると……
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伊丹:「ただ巻くだけで、ワタクシ伊丹も“瀬戸内マダイ”、釣れました!
ワームのカスタマイズ、効きますね~。

小田:「でしょ! ここのポイントで、一昨日はタイラバでブリを釣ったから、今日も青物が入ってるはず」
伊丹:「そうかぁ……ンッ?! 小田さん、一昨日もマイボートを出して釣っていたのですね」
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伊丹:「ホンマや~! ぼってりとしたハマチ大をGETです。」
小田:「伊丹さん、GPS魚探のベイトの反応を見てごらん。
    ちょうどベイト(小魚)の反応が中層に出た時に、
    伊丹さんがハマチを掛けたよ。さすがやわ」
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先ほどまでは、底のほうにだけベイト(小魚)の反応が出ていたのですが、
中層にまでベイトの反応が上がってくるなど、何か状況が変わってきていますね。
そろそろ潮も動き出したのかな?
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では、違う釣り方で攻めてみましょうか。

船内に入り、船首にある空間「バウバース」から、次のタックルを二人とも持ち出します……

今回はここまで!
瀬戸内で「釣れる時に、釣れる魚を狙う」は、次回第2弾の「マイクロジギング編」に続きます。
お楽しみに。
 
 
●『海の「もしも」は118番』
命を守るライフジャケットを、必ず全員着用しましょうね
 
【伊丹 章】…釣り番組「四季の釣り」のフィッシングナビゲーターを
20年以上務める関西のマルチタレント。
ヤンマーボート「EX30B」「EX38」などのカタログにも出演しています。
(伊丹章webサイト)https://www.itamiakira.jp/
 
 

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