No.018
【伊丹章のボートフィッシング・ナビ】
Zarpa28での播磨灘タイラバ釣行(後編)

前回に続いて、播磨灘での仲間との
愉快なタイラバ釣行レポートをお届けします!
Zarpa28の航走性能とフィッシング性能を活かして、
更なる釣果は得られたのでしょうか!?

 
「皆さん! 快適なボートフィッシングを楽しんでいますか?」
こんにちは。伊丹 章です。

前回ナビゲートいたしました「播磨灘のタイラバ(前編)」。
ワタクシ伊丹と、赤穂ヤンマー社長の土遠キャプテン、
ヤンマー舶用システムの田村さんによる愉快な釣行レポート、
お楽しみいただけましたでしょうか?

今回はお待ちかねの後編をお伝えしていきます。
前回の記事はこちら

さて、朝イチからイイ感じで釣果を残しつつ、ポイントを移動をしてきた1投目!
タイラバを海底に落としてリールを巻き始めた田村さん(ヤンマー舶用システム)の竿先が、
海面を勢いよく叩いています。
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これは、間違いなく真鯛がHITしているようですね。
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瀬戸内の海で育った、立派なマダイが姿を現し、
土遠キャプテンが落ち着いた動きでタモ入れ完了。
Zarpa28(LF28Z)」は、タモの柄が短めの場合でも、海面に楽々届きます。

ご覧のように大人の膝を船べりに当てられるくらいの、ちょうど良い高さ。
釣りをするときの使い勝手を追求して設計されていますので、
大きく身を乗り出すような必要もなく、
自分が釣った魚のタモ入れもしやすそうです。
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獲ったど~!
食べごろサイズな40センチ前後の真鯛が、田村さんを男前にしてくれました。
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潮の流れが緩やかな中、
田村さんが使ったタイラバはTG(タングステン)素材ではなく、
鉛タイプのタイラバ「鯛乃実」(メジャークラフト)。
https://www.majorcraft.co.jp/lureitem/9823


「あえてシルエットが大きいタイラバをチョイスしたんですよ。
同重量のTGに比べて、鉛のタイラバはシルエットサイズが大きくなるんです。
潮の抵抗を受けて沈下速度が遅くなるうえに、
シルエットが大きいのでアピール力がアップ──狙い通りでよかった!」
と言ったような気が、しただけかもしれませんが…

その後も、3人そろってHITが続きます。

そして、釣り上げるたびに土遠キャプテンが、真鯛に謎の行動。
注射? をしているようにも見えますが……。
いったい何をしているのでしょうか?
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そうです! これ、釣ったマダイのエアを抜いてくださっているんですよ。

例えば、水深30~40mといった少し深いところから釣り上がってきた真鯛を、
ボートのイケスに入れて生かしておくと、
急激な水圧変化によって体内の「浮き袋」が膨らんで、
イケスの中で真鯛がプカプカ浮いてしまうことがあります。
 
そんな時にはエア抜きですね。
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エア抜きが完了した真鯛は、
『Zarpa28(LF28Z)』のイケスのハッチにオプション装備された「サブハッチ」から、
そろ~と優しくIn。

港まで魚を活かしたまま帰るためにも、ぜひコツをつかんで実践してみてくださいね。

さて、潮止まりでアタリがなくなった時のお楽しみ!
沖合いでプカプカ漂いながらの船上ランチです。
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Zarpa28(LF28Z)」の船首、
広々としたバウデッキが海上テラスに早変わり。

今日はクーラーボックスの中で美味しく冷やされた、
日替わりランチメニュー「うどん&おにぎり」!
この日替わりメニューを考えるのもボートフィッシングの楽しみで、
仲間と一緒にメリハリのある釣行をするのも、個人的には大好きですね。

(食後に次のポイントに移動!)
続いてのポイントでは、土遠キャプテンのお知り合いの方2人が
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ヤンマー「FX20Z」でタイラバを楽しまれていましたので、またまた情報交換!
さっそく僕たちも、同じ海域で船を流しながら午後の部を再開。
と、潮が流れ出したタイミングで……
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田村:「ちょっとこれ、大きいんちゃう?」
少し大げさに? 田村さんが魚とのやり取りを楽しんでいます!
ランチを食べてから、後半になって追い上げてきましたね~。
田村:「なんかバレそうで怖いわ~」
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ホントだ!唇の皮一枚にフッキング! でした。
バレなくてよかったですね。
竿を持っている人にだけ分かる、
見えない海中の情報がなんとなく手元に伝わってくるのも釣りの不思議で、
面白いところでもあります。

さらに機動力を活かして、もっと釣れるポイントへと、どんどん移動していきます。
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アフトデッキ(船尾)の左右に装備された「スタンレール」(オプション)などに、
ロッドホルダーをカッコよく装備するなど、
ボートのカスタマイズも楽しみの一つですね。
ボートオーナーさんのセンスや個性が現れる部分でもあります。

その後も順調に
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ポイントを流すたびに真鯛が釣れ続け
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小さな真鯛はリリースをしながら、食べられる数の真鯛だけをイケスにキープ。
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『Zarpa28(LF28Z)』は、
デッキ全体をグルッと回れる「ウオークアラウンドデッキ」が採用されています。

キャビンの両サイドには、十分な幅の通路が確保されていますので、
なんといってもバウデッキ(船首)とアフトデッキ(船尾)の行き来がスムーズ。
しかも船べりの高さが絶妙なので、安全かつ快適に釣りを楽しませてくれます。

田村:「あ! 見えた」
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魚種を確認! うれしい瞬間。
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タモ網に入った真鯛の口元を見ると
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あれ? 田村さんは鉛素材のタイラバを使っていたはずですが、
いつの間にかTG(タングステン)のタイラバで、
ネクタイのカラーも変わっていますよ!
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さすが田村さん。
学習していく魚に見切られないよう、
カラーやサイズなどもローテーションしていくのも釣果を伸ばす秘訣ですね。

その後、アタリが全く出なくなってしまっていたのですが、
最後の一流しに「伊丹、HIT!」
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船首の釣りで、姿勢を安定させるために、
伊丹はちょっとした工夫をしています。

伊丹の右足横にあるステンレスの部材「バウパルピット(バウレール)」を
スネに軽く当て、左足はアンカーを巻き取るウインチ(オプション)に当てておくと、
船の揺れを身体が読み取り、上手にバランスが取れました。
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再び同じ景色が描かれることはない、
海と空の自然絵画をバックに……気持ちのいいやり取りです。

最後の一流しでは、ベイトリールではなくスピニングリールのタックルで掛けました。
上がってきたのは、もちろん真鯛。
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水面に上がってきて安心しかけた時に
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真鯛は元気に大きく跳ねる時があります。
土遠さん「20mほどの浅場で掛けると、最後まで暴れるから、バレないように気を付けて~」
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ハラハラしますが、それも楽しいのです。
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タモ網に収まるまでは、気を緩められません!
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バレなくて良かった~!
土遠さん、キャッチありがとうございます。

伊丹はスピニングタックルで軽くアンダーキャストし、
タイラバが海底に着底後は巻くだけの「キャスティングタイラバ」で攻めていました。

ベイトタックルで縦に誘ってくるのもよいですが、
スピニングタックルでキャストして斜めに引いてくることで、
誘いの幅を広げるのもアリですよね。

縦の動きに真鯛を反応させてもよいですし、
キャストしてベイト(小魚)などが横に泳ぐイメージでも真鯛を狙ってみてくださいね。
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使用したタックルは「ジャイアントキリング(メジャークラフト)」のマイクロジギングロッドで(https://www.majorcraft.co.jp/roditem/8993
PE0.8号200mをスピニングリールに巻き、3号のリーダーを3mほど結び、
メジャークラフトのタイラバ「鯛乃実TG」を、アンダーキャストしました。

さて、帰港中は気持ちよい潮風を全身に浴びながら、
今日の釣果を3人で振り返る楽しいひととき。

ああでもないこうでもないと、釣り談義は止まりませんでした。
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ちなみに赤穂ヤンマーの土遠社長に、今回の釣行後の給油量を聞くと、
20リットルほどの燃料しか消費していなかったそうです。
エコなボートフィッシングですね。

午後の釣行だけでも、ボートフィッシングの楽しさをたくさん教えてくれた『Zarpa28(LF28Z)
ヤンマーのディーゼルエンジンで、シャープな走りと低燃費をあらためて実感した釣行でした。
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●『海の「もしも」は118番』
命を守るライフジャケットを、必ず全員着用しましょうね
 
【伊丹 章】…釣り番組「四季の釣り」のフィッシングナビゲーターを
20年以上務める関西のマルチタレント。
ヤンマーボート「EX30B」「EX38」などのカタログにも出演しています。
(伊丹章webサイト)https://www.itamiakira.jp/
 

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