No.017
【伊丹章の試乗レポート】
ヤンマーNEWフィッシングボート「EX28C」 vol.2

今回はいよいよ試乗レポートです! 
キャビン内の居住性や、各フィッシングポジションでのデッキやレールの工夫など、
フィッシングナビゲーターならではの視点でレポートします!


「みなさん!快適なボートフィッシングを楽しんでいますか」
こんにちは。フィッシングナビゲーターの伊丹 章です。

前回は、岡山県牛窓のニシナマリンさん(https://nishina-marine.com/)で、
桟橋に舫われたヤンマーの2020年ニューモデル「EX28C」とご対面!
ボートアングラー目線で、気になるプロフィールを隅々まで見させていただきました。
第2弾となる今回は……いよいよ試乗レポートをお届けします!

アクティブに沖へ走り出した「EX28C
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船底の張り出しが縮小され、抵抗が軽減された船体が生み出す爽快な走り!
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キャビンの床下には、高出力で低燃費な電子制御のエンジン「4LV250J」が収まっています。
この位置に……というのが少し心配になりますが。、「防音二重構造」によって低振動・低騒音を実現。
操船中もストレスフリーに会話を楽しむことができる、快適なキャビン空間が心地よいです。

この日は、ニシナマリンの仁科社長が舵を取ってくださっています。

さて、フィッシングボート「EX28C」を真横から見てみると、いろいろな位置でサオを出せることが一目瞭然です。
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まずは①番のポジションで、スタートフィッシング!
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大型のバウレール(船首のステンレス製の手すり)に身を任せ、ルアーをキャスティング!……からの、
ジャーク(魚を誘い込むためのルアーのアクション)の開始。

操舵席から見ると……
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こんな感じ。
ドライバーズシートに深く腰掛けても、視界良好です。

するといきなり魚がHIT!
ここでアングラーは、①から②のポジションへ。
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青物とのやり取りの際は、特に①の船首先端のバウスプリット(舳先:へさき)から②のバウデッキにかけて、
魚の動きに合わせて、釣り人は右往左往することがあります。
そのステージとなる「EX28C」のデッキは、本当にフラット!
すり足で移動しても、引っかかるところがないほどです。
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伊丹:「ンッ?! 仁科さん、ココ、いいですね」(足モデル:伊丹)
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伊丹:「ココ! デッキのエッジ部分のカケ上がり。これなら踏み込んだときにも、踏ん張りがききますね」
仁科:「でしょ!」(足モデル:ここからは仁科さん)
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仁科:「足の裏の、ちょうど指の付け根部分から指先にかけてのあたりを見てください。
デッキのエッジがカケ上がっているから、船外に足を踏み外してしまうこともないし、
魚とのやり取りをしている最中や、キャスティング時でも、たとえ波があったとしても、
しっかりと踏ん張りがききますよね。『EX28C』、よくできていると思います」
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伊丹:「確かに! このカケ上がりの角度が心地いいですね」
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ルアーにアクションを加える時も
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右往左往しながら踏ん張る時も、イイ感じ!
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ちなみに9.6フィートのキャスティングロッドですが、ティップ(竿先)を下に向けてアクションした時、
デッキから海水面までの高さもちょうどよいですね。
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こちらの写真は、右舷側からのキャスト時の様子。
ロッドを振りかざしても、左舷側のバウレールが邪魔にならない位置と高さにあるので投げやすいし、
仲間2人でキャストするとしても、十二分なフィッシングスペースを確保できますね。
オッ、HIT!(妄想です。イメージトレーニングです)

続いては、③番のポジションへ。
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サイドデッキ(キャビン外側の通路)を船尾側に一段降りた、操舵席の斜め前あたりでのフィッシングです。
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立って釣りをするには、ボートの上で一番不安定になりがちな場所ですが、
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船べりは、ステップのフロアから十分な深さがあります。
そのうえ、レールの高さも十分あるので、ロッドを握っている時だけではなく、
仲間が釣った魚をタモ網ですくう時も、安心感のある場所となっています。
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しかもキャストをする時、①番のポジション(船首)と同じく後方には障害物がないので、
反対側で釣りをしている仲間に気を付けながら、気持ちよくルアーをキャストできます。
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さらには腰を掛けて、タイラバやエサ釣りなども、ゆっくり楽しめますしね。
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いつまでも、爆釣の海に酔いしれています(妄想です。イメージトレーニングです)。

続いては、④番ポジション!
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③番ポジションから、さらにステップを一段降りてくると……
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キャビンの真横。
操舵席からドリンクを取ったり、手を延ばして航海計器類の簡単な操作もできる距離感と高さ。
ちなみに、サイドデッキの横幅は290mm(カタログ掲載値)。
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さらに、船べりは膝上までの深さもしっかりとあるので、身体を預けて、足のかかとをキャビンに当てると、
船の揺れや、釣った魚の動きに対してファジーな対応をすることができます。
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サイドデッキの幅が十分あるので、キャビンにもたれ掛かることも可能。
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写真では、左足を船首側のステップに掛けていますが、こうすると一層楽な体勢となり、
さらなる安定も得られます。
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もちろん、カウンタースペースに設置されたGPS魚探の確認も楽々。

さあ、次のポジションに行ってみましょう!
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今度は⑤番ポジション。
自分でボートを操船しながらポイントに入ってサオを出し、狙い通りに魚を釣る「手前船頭」の場合には、
まさにベストポジション!
後部デッキのアフトステーションスペースに設ける「2箇所操舵+2箇所スラスタースイッチ」(オプション)、
これを操りながらの釣りは、マイボートならではの醍醐味といえるかもしれません。
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ちなみに、この位置から船内へ出入りをするリアガラスは、左側が開閉するボートが多いのですが、
EX28C」は右側が開くスライドドアになっています。
これはインテリアなど構造上の理由による設計かもしれませんが、写真のようにアフトステーションスペースで
操船をするときは、船内に設置された航海計器をチェックしやすいですし、少人数で海上へ繰り出す時には
何かと便利に感じました。

さあ、またまた妄想がはじまりますよ~。
ナブラを前方に見つけては……
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そろ~と前進して、
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左舷側、10時の方向にナブラ(海面近くに浮上したベイト[小魚]の群れ)を発見し、
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船内のGPS魚探を確認しながら、直下にもベイトがいることを確認。
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ハイッ!
EX28C」の試乗艇には、まだ搭載されていませんでしたが、今はあくまでもイメージトレーニングです。
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とにかく夢が広がります。
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最後に船尾の⑥番ポジション!
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EX28C」の大きな特徴の一つが、「トランサムステップ」。
僕にとっては「お立ち台」です。
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船尾を囲むようにコの字に標準装備されたハンドレールは、お尻のあたりまで高さがあり、
釣りをしている最中も、船内での移動や休憩時にも、“支えてくれる感”があって大活躍します。
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トランサムステップの高さは400mm(カタログ掲載値)。
タックルの準備をしている時や、クルージング中の腰掛けスペースとしてもベストです。
アッ! 沖合いで仲間とお弁当を広げて味わう時にも、ちょっとしたテーブル代わりに活用できそうです。
魚をさばく時の台にもなるかな?

その他にもご紹介したいことが、海ほど……
いやいや、山ほどありますが、今回はココまで。
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圧巻のフィッシングスペースを備えた「EX28C」の試乗レポートは、次回vol.3に続きます

●『海の「もしも」は118番』
命を守るライフジャケットを、必ず全員着用しましょうね

【伊丹 章】…釣り番組「四季の釣り」のフィッシングナビゲーターを20年以上務める関西のマルチタレント。
ヤンマーボート「EX30B」「EX38」などのカタログにも出演しています。
(伊丹章webサイト)https://www.itamiakira.jp/
 
 

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